はじめに
10月11日、『アルケミー:エルドレイン』のカードがMTGアリーナに追加された。
カードリストを見ると、三匹の子豚関連のカードがプッシュされているが、私はあるカードに興味を持った。
《宝玉鉱山の監視者/Jewel Mine Overseer》。
神話レアの赤白クリーチャーである。私はプレビューでこのカードを見て強そうだと思った。 とはいえ、カード実装からかなり時間が経ってしまったため、すでに他の記事や動画でも紹介されているようだが、自分の備忘録用として、このカードを主軸にしたデッキを紹介する。
デッキ
《宝玉鉱山の監視者》のカードテキストを見てみると、 まず、3マナ3/3と、《切り崩し》に当たらない程度のサイズを持っている。 また、《宝玉鉱山の監視者》は2つの能力を持つ。
1つ目がETB能力で、《七人の小人》をライブラリーに7枚創出する。創出/Conjureとは、MTGアリーナ専用のキーワード能力で、その名の通りカードを創り出すメカニズムである。トークン扱いではないため、墓地やライブラリーにも創出できる。 創出される《七人の小人》は、以下のようなカードである。
《七人の小人》は、『エルドレインの王権』に収録されていたカードで、戦場に他の《七人の小人》が存在すると、その数だけP/Tが修整される。構築で使うクリーチャーとしてはあまり強くない。ただし、《宝玉鉱山の監視者》で創出された《七人の小人》は、キャントリップ(戦場に出たとき1枚ドロー)が能力に追加されているため、強化版《神憑く相棒》として使える。《七人の小人》を引くかどうかは運によるが、少なくとも引いても損はしないカードではある。
もう一つの能力が、あなたのアップキープごとに1枚衝動的ドローを行う常在型能力である。この能力は《ファイレクシアの幻視》や《前哨地の包囲》の常在型能力と同じ能力である。しかし、それらのカードは4マナのエンチャントであり、一方《宝玉鉱山の監視者》は3マナのクリーチャーである。除去されやすいという差はあるが、類似カードと比べて1マナ軽いのは大きな長所である。
この《宝玉鉱山の監視者》のアドバンテージ獲得能力に注目して、アルケミーのデッキ、【赤白ミッドレンジ】を組んだ。BO1のデッキリストである。
デッキリスト
デッキ 6 平地 (WOE) 268 2 ゴバカーンへの侵攻 (MOM) 22 4 忠義の徳目 (WOE) 38 3 ナヒリの戦争術 (MOM) 155 4 ミシュラの研究机 (BRO) 162 2 魅惑的な交差路 (Y24) 29 3 僧院の速槍 (BRO) 144 4 復興の領事、ピア・ナラー (MAT) 42 4 眠らずの露営 (WOE) 257 1 炎心の決闘者 (WOE) 228 4 戦場の鍛冶場 (BRO) 257 4 宝玉鉱山の監視者 (Y24) 21 7 山 (WOE) 274 4 骨化 (ONE) 26 4 レンの決意 (MOM) 173 2 溶融貫通 (Y23) 10 1 稲妻の一撃 (DMU) 137 1 ミレックス (ONE) 254
戦術
《宝玉鉱山の監視者》の常在型能力は強力だが、すぐ除去されてしまっては意味がない。そのため、2マナの強力なクリーチャー、《復興の領事、ピア・ナラー》を採用した。 ピア・ナラーは放置するとたくさんのトークンを生み出しそうなため、対戦相手としてはすぐに除去したいカードである。 つまり、《宝玉鉱山の監視者》の代わりに除去の的になるカードである。 また、その能力も、追放領域からカードをプレイすると飛行機械トークン生成という能力であるため、《宝玉鉱山の監視者》とシナジーする。
他のカードは、ピア・ナラーとシナジーする《レンの決意》や《 ミシュラの研究机》などを採用しており、《宝玉鉱山の監視者》と合わせて、プレイしきれないほどのカードをもたらしてくれる。 《忠義の徳目》は衝動的ドローでめくってもプレイしやすく、並べた飛行機械トークンや《七人の小人》を強化してくれるなど、フィニッシャーにもなる。 ミッドレンジと名乗っているのに《僧院の速槍》を採用しているのは若干の気の迷いがあるのだが、ここはメタゲーム次第といえる。
感想
デッキを試すと、《宝玉鉱山の監視者》は期待通りの活躍をしてくれた。3マナのクリーチャーが毎ターン選択肢を増やすのは強力であり、《七人の小人》もキャントリップで並びやすく強かった。 《オークの弓使い》と《一つの指輪》がナーフされた後のアルケミーでは、十分強いカードではないだろうか。4枚作った甲斐があった。
余談だが、本記事を書くために過去の記事を見返すと、ちょうど1年前に、同じアリーナ限定の赤白の神話レアのカード、《変幻の戦争エンジン》を紹介していた。 これは私以外使っている人は見かけなかったが、《宝玉鉱山の監視者》は他にも使っている人がいるのを見るので、評価されているようだ。 《変幻の戦争エンジン》もまた使いたいが、《蜻蛉の操縦士》のような相性が良いカードが無くなっているので、中々機会がない。
今回はここまで。